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Fred again.. 10週間のツアーを完走、最新アルバム『USB002』発表とNY＆ロンドン追加公演決定

Fred again.. - USB002 / I Luv U ft. Wallfacer

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Fred again.. が、Wallfacerとの新曲「I Luv U」を含む最新アルバム『USB002』を発表した。



本作は、10月から開催されてきた「10週間で10都市・10曲を更新する」プロジェクトの集大成となる作品だ。彼自身が「終わらないアルバム」「生き続けるアルバム」と語るUSBシリーズの第2章として、毎週新曲を公開しながら世界各地でパフォーマンスを行うという前例のない形式を採用。音源とライブ、そして制作のプロセスを同時に体験させる、いかにもFred again..らしいアプローチとして大きな注目を集めた。
Fred again.. 新アルバム「USB002」発表、10都市ポップアップツアー開催へ


Fred again..はApple MusicのZane Loweとのインタビューで、アルバムについて次のように語っている。
「『USB』は、僕が永遠に追加し続けていく“終わらないアルバム”なんだ。いつか200曲くらい入っていたらいいなと思ってる。僕が一番好きなのは、対話するように制作していく感覚。作品が生きていて、呼吸しているように感じられる瞬間だよ。その日に作ったエディットを、その日の夜にプレイして、そこで自分がどう感じるかを学ぶことをずっとやってきた。僕にとってアルバムって、本来はすごく重くて、長くて、日記みたいなもので、ひとつの強い声明であるべきだと思ってる。でもこのUSBシリーズでは、“この曲たちをUSBに入れて、今夜人前でプレイしたいか？”という問いがすべてなんだ。それが、このプロジェクトのテストなんだよ」

その思想を体現するように、2枚組となるヴァイナル盤には、配信では未収録となる「Lights Burn Dimmer」、そしてCa7riel & Paco Amorosoとの「Piccolo」の2曲が追加収録されている。



なかでもプロジェクトのフィナーレを飾るトラックとして発表されたのが、Wallfacerとのコラボレーションによる「I Luv U」だ。音数を極限まで削ぎ落とした疾走感のあるミニマルなテクノ・リズム、空間を支配するように反復されるダークなシンセ、そして幽玄な響きを持つ声ネタが絡み合い、内省的でありながら、じわじわとフロアの感情を覚醒させていくストイックなレイヴ・トラックに仕上がっている。アルバム全体の流れで捉えると、Floating Pointsとの「Ambery」とも高い親和性を感じさせる楽曲だ。


なお、コラボレーターであるWallfacerは、これまで目立ったリリース歴やキャリアがほとんど知られておらず、楽曲公開直後にはファンの間で「これはFred again..の変名なのではないか？」という憶測も広がった。しかしこの推測に対し、Fred again..本人がSNS上で明確に否定。Wallfacerについて「彼は友人だ」と説明し、自身の別名義ではないことをはっきりと示している。


10週間にわたる『USB002』ツアーの最終公演はメキシコで開催された。この日は、ラテン・ポップ／オルタナティブ・シーンで注目を集めるLatin Mafiaをはじめ、Ezya、Lorisといったアーティストがゲストとして出演。Fredは自身のプレイの中でLATIN MAFIA「Sal Rosa」のセルフ・エディットを披露し、さらにLatin Mafiaをステージに招き入れ、共作と噂されている未発表IDもプレイした。


加えて、会場を最高潮に沸かせたのが、アルゼンチンのデュオ Ca7riel & Paco Amorosoのメンバーであり、「Beto’s Horns」を共に手がけたPaco Amoroso のサプライズ登場だ。「Beto’s Horns」が披露されると、会場はこの夜最大の盛り上がりを見せた。


そしてFred again..は、このツアーを締めくくった後も歩みを止めない。2026年1月から2月にかけて、ニューヨークで6公演、ロンドンで4公演、合計10公演の追加公演が発表されている。さらに、新曲があと2曲、あるいはそれ以上追加される可能性についても、SNS上で示唆している。


そして大晦日には、Apple Music Liveにて、ダブリンで収録されたFred again..のDJセット「USB002」が3時間にわたってストリーミング配信される事も決定した。



まだまだ終わる気配を見せない『USB002』は、変化し続けるプロセスそのものをファンと共有し、共に楽しむプロジェクトだ。来年に向けたFred again..の動向にも、引き続き注目していきたい。

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