NEW RELEASE

John Summit × Julia Wolf、エモ×UKG×テクノ/トランスを横断する意欲作「WITH ME」リリース

John Summit, Julia Wolf - WITH ME

米シカゴ出身のDJ/プロデューサーJohn Summit (ジョン・サミット )と、NY出身のJulia Wolf (ジュリア・ウルフ )によるコラボレーション「WITH ME」がリリースされた。今作は4月15日発売予定のSummitの2ndアルバム『CTRL ESCAPE』へ向けた第3弾シングルとなっている。



「WITH ME」は、いわゆる“いつものSummitのピークタイム・ウェポン”とは明確に違う顔を持つ一曲だ。本人がSNSで「何のジャンルか分からない、でもルールはない」と語るように、トップラインは代表曲「Where You Are」や「Shiver」にも通じる、エモーショナルな“ジョンサミ節”のメロディが軸になっている。そこにJuliaのインディー/オルタナ由来の生々しい歌が華を添える。

ビートは、彼が「light years」以降に積極的に取り入れているUKガラージ文脈を感じさせるシャッフル感が効いたリズム隊、脈打つローエンドのベースラインが取り入れられている。ドロップで細かく刻まれるJuliaのチョップ・ボーカルも新鮮で、単なる歌モノ以上のグルーヴを生み出しているのが面白い。後半にはアシッド・テクノ的なベース音や、往年のプログレッシヴ・ハウスのエモーショナルさを補強するシンセのレイヤー、終盤にはシンセ・ソロまで飛び出し、テクノやトランス的な疾走感と高揚感をきっちり回収していくSummitらしい「革新」が詰まった、意欲的な作品と言えるだろう。

ユニークなのは、この共演が成立した経緯だ。Summitが以前からJuliaの声とオルタナな質感に惹かれて「ダンスレコードに乗ったことある?」と尋ねたところ「ない」と返ってきたため、マイアミのスタジオに招いて制作し、互いのサウンドを混ぜ合わせて“本当にユニーク”なものを作ったというストーリーが象徴的である。



MVも、先日リリースされた「LIGHTS GO OUT」と世界観を共有しているのが興味深い。前作ではSummitが演じたオフィスワーカーの役割が今作ではJuliaに置き換わり、誰もいないオフィスの孤独と閉塞感が、やがて熱狂のダンスフロアへ“転送”されるように展開していく。アルバムの連作として、映像面でも物語が立体的に広がっている。




John Summitは米シカゴ出身で、元会計士からDJへ転身したユニークな経歴を持つ。Defectedなどの名門レーベルからリリースを重ねつつも、「ハウスのその先」をテックハウス、テクノ、ベースミュージック、ドラムンベースまで軽快にまたぎながら、メジャー的なスケールへ引き上げていく姿勢が評価され、次世代のスタジアム級ハウス・アクトとして注目を集め続けている。自身のレーベル/プロジェクト「Experts Only」も主宰し、新鋭の発掘からイベント展開まで活動は多岐にわたる。

Julia Wolfはニューヨーク出身で、インディー・オルタナ文脈でキャリアを築き、blackbear参加の「Gothic Babe Tendencies」などで存在感を広げてきた。代表的なブレイクは「In My Room」で、ロック/オルタナ系チャートにもランクイン。2025年はDrakeとYeatによる「DOG HOUSE」への参加でさらに知名度を広げ、mgkとGoo Goo Dollsの名曲「Iris」のカバー共演なども話題に。ジャンルをまたいで接点が増えている今、ダンスシーン側からのオファーとして「WITH ME」が成立したのも納得だ。


Summitも今年は、マイアミULTRAでの最終日のメインステージでのクロージングが早々に発表され、イビサの新クラブUNVRSでの夏のレジデンシーにも抜擢。そして2ndアルバム『CTRL ESCAPE』は4月15日にリリース予定だ。本人が宣言している通り、引き続き隔週ペースで新曲が投下されていくので、次にどんな“ルールに縛られない更新”を見せてくれるのか、期待は高まるばかりである。
・John Summit 米ULTRAマイアミ2026 最終日大トリに正式決定