1月17日(土)・18日(日)、幕張メッセで開催される大型音楽フェスティバル『GMO SONIC 2026』。DAY2で初来日を果たすのは、Swedish House Mafia(スウェディッシュ・ハウス・マフィア)だ。圧倒的なスケール感と、心を鷲掴みにするドラマティックなメロディで時代を象徴するアンセムを生み出してきたスーパーユニットが、ついに日本のフェスシーンにその名を刻む。
本記事では、Swedish House Mafiaの軌跡と現在地、そして『GMO SONIC 2026』への期待に迫っていく。
■ スタジアム級のスケールで時代を動かしたスーパーユニット ― Swedish House Mafiaとは?
Swedish House Mafia(スウェディッシュ・ハウス・マフィア)は、Axwell(アクスウェル)、Steve Angello(スティーヴ・アンジェロ)、Sebastian Ingrosso(セバスチャン・イングロッソ)の3名からなる、スウェーデン出身のDJ/プロデューサー・ユニット。
2008年の結成以降、ソロとしても圧倒的な実績を誇る3人が結集したことで、一気に世界のダンスミュージック・シーンの中心へと躍り出た。2010年代初頭には、プログレッシブハウスを基盤とした壮大なメロディと突き抜ける高揚感、そしてスタジアム規模のライブ演出を武器に、世界各地のメインステージを席巻するヘッドライナーへと上り詰める。「Don’t You Worry Child」や「One (Your Name)」をはじめ、いまなお世界中でプレイされ続けるアンセムを生み出し、ザ・ウィークエンドなど世界的スターとの共演も重ねてきた。革新的でありながら強烈にエモーショナルなサウンドは、時代を超えて多くのファンの心を掴み続けている。
2013年、人気絶頂の中で突如解散を発表。その後、2018年の再始動を経て、2022年には約10年ぶりとなるアルバム『Paradise Again』をリリースし、シーンへ華麗なカムバックを果たした。現在もなお、ダンスミュージック界の頂点に君臨する“絶対的存在”であり続けている。
これまで個々での来日公演やAxwell Λ Ingrossoとしての出演はあったものの、トリオとしてのSwedish House Mafiaが日本の音楽フェスのステージに立つのは今回が史上初。日本のファンが長年待ち続けてきた“歴史的瞬間”が、いよいよ幕を開けようとしている。
■ Swedish House Mafiaが描いてきた“進化の軌跡” ─ サウンドの変遷を辿る
Swedish House Mafiaの物語は、2010年代初頭のプログレッシブハウス黄金期とともに幕を開ける。「One (Your Name)」や「Save The World」に象徴されるように、緻密に組み立てられたリフ、壮大なメロディ、そして直線的で強靭なビート。そこに“誰もが合唱できる高揚感”を核としたサウンドを融合させることで、彼らは一気にシーンの頂点へと駆け上がっていった。2010年と2012年にはオリジナル・アルバムを発表し、リリースを重ねるごとに熱狂は拡大。スウェーデンからヨーロッパへ、そして「Don’t You Worry Child」が全米6位のヒットを記録したことで、アメリカを含む世界規模のムーブメントへと発展する。2010年代のEDMシーンを象徴する“世界的スーパー・グループ”として、その名を決定的なものにした。
2013年、絶頂期の只中で発表された突然の解散。しかし、長い沈黙を経た彼らが選んだのは、単なる懐古ではなく“進化”の道だった。2018年の再始動を経て、2022年には約10年ぶりとなるアルバム『Paradise Again』をリリース。そこに提示されたのは、より深みを増したサウンドデザインと、ダークでミステリアスな世界観だった。テクノやハウスの質感を取り入れ、タイトで研ぎ澄まされたサウンドとエモーションが共存するプロダクションへとアップデートされた、新たなSwedish House Mafiaの姿を鮮烈に示してみせたのである。
そして2025年、新作エレクトロ・ハウス「Wait So Long」のリリースとともに、新章「3.0」が始動。彼らの物語は、再び次なるステージへと歩みを進めている。
■ “第3章=3.0”が本格始動 ─ 進化し続けるSwedish House Mafiaの現在地
2025年のSwedish House Mafiaは、まさに“第3章=3.0”の本格始動を告げる一年となった。自身のレーベル〈SUPERHUMAN MUSIC〉を立ち上げ、6月には新曲「Wait So Long」をリリース。サウンド面では、壮大なメロディとドラマ性を軸に据えながら、テクノやハウスの質感、アンダーグラウンドな要素、さらにはアンビエント的な深みを取り込むことで、よりシネマティックで立体的な音像へと進化を遂げている。
さらに、グローバル規模でのライブ展開も加速。Tomorrowland 2025ではメインステージで圧倒的存在感を示し、クラシックと最新トラックをダイナミックに繋ぎ合わせたセットで、オーディエンスを熱狂の渦へと導いた。多数のマッシュアップを織り込みながら、ノスタルジーと革新が共存する“現在進行形のSwedish House Mafia”を体現するステージとなっている。
■ Swedish House Mafiaを知るならまずこの5曲 – 名曲と現在地を結ぶセレクション
ここからは、EDMMAXX編集部が選んだ“Swedish House Mafiaを知るならまず押さえておきたい”代表曲5曲を紹介する。プログレッシブハウス黄金期のアンセムから、再始動以降のモダンなアプローチ、そして現在進行形の3.0フェーズまで、彼らの進化を辿っていく。
① Swedish House Mafia – 「Don’t You Worry Child」
2012年にリリースされ、世界中のチャートを席巻したSwedish House Mafiaの代表曲。別れや人生の選択をテーマにしたリリックは、切なさと希望を同時に内包し、壮大に広がるメロディとともにフロアの感情を大きく揺さぶる。シンガーJohn Martinによるエモーショナルなボーカル、叙情的なメロディライン、そしてフェス仕様のスケール感を備えたプログレッシブ・ハウスのサウンドデザインが結びついた本作は、リリースから10年以上を経た現在もフェスティバル・アンセムとして確かな存在感を放ち続けている。不朽の名曲と呼ぶにふさわしい、EDMシーンを象徴する1曲だ。
② Swedish House Mafia, The Weeknd – 「Moth To A Flame」
2021年にリリースされ、アルバム『Paradise Again』の世界観を象徴する1曲。Swedish House Mafiaにとっては「Don’t You Worry Child」に続き、Spotifyで10億回再生を突破した2曲目となる楽曲だ。The Weekndのダークで艶やかなファルセットを包み込むように、ミニマルかつヒプノティックなトラックが静かに展開され、従来のアンセミックなドロップ主体のアプローチとは一線を画すサウンドを提示している。このコラボレーションは、両者にとって大きな転機でもあった。Swedish House Mafiaにとっては、約10年に及ぶ沈黙を経たカムバック期の象徴的な到達点であり、The Weekndにとっても、ポップとエレクトロニックの境界を横断する存在としての立ち位置をさらに明確にする一作となった。
③ Fred again.. x Swedish House Mafia – 「Turn On The Lights again.. (feat. Future)」
Swedish House MafiaとFred again..という、現行のダンスミュージック・シーンを代表する両者による豪華コラボレーション。ラッパーのFutureが2012年にリリースしたヒット曲「Turn On The Lights」をサンプリングし、重厚なベースラインとブレイクビーツを軸に構築された、フロア直結のバンガーだ。スウェーデンでのスタジオ・セッションから生まれた本作は、『Paradise Again』収録曲「Calling On」に続く、Swedish House MafiaとFred again..にとって2度目となる本格的な共作。より生々しく、フロアの熱量をダイレクトに煽るレイヴ的アプローチへと踏み込んだ一曲となっている。
④ Swedish House Mafia & Alicia Keys – 「Finally」
Swedish House MafiaとR&BアイコンのAlicia Keysによる初のコラボレーション。2000年にKings of Tomorrowが発表したハウス・クラシック「Finally」をリメイクした本作は、洗練されたピアノリフと躍動感あふれるビートが支える、トランシーで高揚感のあるダンスチューンだ。そこにAlicia Keysのソウルフルかつブルージーなボーカルが重なり、原曲のスピリットを受け継ぎながらも、現代的なスケール感を備えたアップデートを実現している。2022年のコーチェラで初披露されて以降、ID(未発表曲)としてプレイされ続け、世界中のファンが正式リリースを待ち望んだ末、2024年に満を持して解禁された1曲である。
⑤ Swedish House Mafia – 「Wait So Long」
2025年6月にリリースされた最新ナンバーであり、Swedish House Mafiaが掲げる新章“3.0”の方向性を明確に示す1曲。より内省的で洗練されたプロダクションへと踏み込み、現在進行形の進化を提示している。本作の核となるのは、シネマティックな質感をまとったシンセワークと、じわじわと高揚感を積み上げていくミニマルなビート構成。過度な装飾を排した展開が、自然と深いグルーヴを生み出していく。憂いと多幸感が同居するバランス感覚は、長年培ってきたメロディックなスケール感と、近年の洗練されたサウンドを結びつけるもの。進化を続けるSwedish House Mafiaの現在地を鮮やかに示す楽曲となっている。
そんなSwedish House Mafiaが、『GMO SONIC 2026』DAY2のヘッドライナーとして登場する。長年待ち望まれてきたトリオとしての日本フェス出演は、DAY2のクライマックスを飾る決定的な瞬間となるはずだ。
なお、EDMMAXXでは『GMO SONIC 2026』DAY1・DAY2それぞれの特集記事も公開中。あわせてチェックしてほしい。