ロンドンを拠点に活動するMPHは、UKガラージにベースラインやメロディックな要素を融合させたサウンドで注目を集めるDJ/プロデューサー。近年はInterplanetary CriminalやSammy Virjiと並び、UKGリバイバルの中核を担う存在として評価を高めてきた。2025年は、Calvin Harris「I’m Not Alone」のオフィシャルリミックスを手がけ、Chris Lakeの最新アルバム『Chemistry』やSammy Virjiとの話題曲「925」にも参加。シーン最前線で確かな存在感を示している。
さらに今年はEDC Las Vegas、Glastonbury、CoachellaのDo Labステージといった大型フェスにも出演。
1月には2年ぶりの来日公演を果たし、「日本の観客は期待を裏切らないね。間違いなくこれまでで一番クレイジーなショーだった」と語ったセットはYouTubeでも公開され、大きな話題を呼んでいる。
アルバムは「Euphoria」で幕を開ける。浮遊感のあるシンセにEVのMCが重なり、冒頭から作品全体のトーンを決定づける。EVは、ロンドンを拠点に活動するアーティスト/ソングライター/プロデューサーで、90年代レイヴやUKラップからの影響を背景にリアルな言葉を紡ぐ新鋭。彼の存在がアルバムにストリート感と物語性を与え、全編を貫く流れをより強固なものにしている。続く「Against the Clock」では、ざらついた質感のMCに歯切れのいいシンセと跳ねるビートが絡み、フロア直結のグルーヴを展開。MPHらしい瞬発力をそのまま閉じ込めた一曲だ。