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Skrillex、ケニア発の異才Slikbackと初コラボ曲「Kixa」を発表

Skrillex, Slikback - Kixa

Skrillexが、ケニア・ナイロビを拠点に活動するアーティストSlikbackと新曲「Kixa」を発表した。



突如Bandcampにアップロードされたこのトラックは、両者にとって初めてのコラボレーションとなり、公開直後から大きな注目を集めている。Slikbackはインスタグラムで「この曲を一緒に出せて本当に光栄です。音楽を始めるきっかけをくれた存在との共作。心から素晴らしいアーティストであり、人としても尊敬しています」とコメントし、敬意と喜びに満ちた言葉を寄せている。


「Kixa」は従来のEDM的なわかりやすさを排し、圧倒的な低域と歪んだリズムが渦巻く、緊張感に満ちたサウンドデザインが特徴だ。スネアを排した異端な構成は不安定でありながらも絶妙に均衡を保ち、音楽メディアやリスナーからは「音楽Jenga」「ソニック砂嵐」「Aphex Twinを思わせる」と評されるなど、崩壊寸前の緊張感と美しさがせめぎ合うその独創性が高く評価されている。

Slikbackは東アフリカのクラブシーンから頭角を現したプロデューサーで、実験的なサウンドデザインと鋭いビート感覚を武器にヨーロッパのフェスやアンダーグラウンド・クラブへと進出してきた。トラップやインダストリアル、アフリカン・リズムを取り込み、既存のジャンルを解体して再構築する手法で国際的に評価され、UKレーベルPlanet Muとも契約。直近のアルバム『Attrition』は、その前衛的アプローチを決定づける作品となった。そうした流れの中で実現したSkrillexとの共作は、彼にとってもキャリアの大きな節目といえる。





このコラボレーションの背景には、Skrillex自身の現在地も大きく影響している。長年にわたるメジャーレーベルとの契約を終えた彼は、Ultra Miamiのメインステージ出演を経て、4月に挑発的なタイトルのアルバム『F*CK U SKRILLEX YOU THINK UR ANDY WARHOL BUT UR NOT!! <3』をファンにサプライズで無料配布(その後配信も開始)するなど、インディペンデントな動きを強めている。盟友Fred again..らの自由な活動にも触発されながら、型に縛られないクリエイティビティを発揮し続け、今なおシーンの最前線を駆け抜けている。




そうした自由を得たSkrillexと、アフリカのローカルシーンから世界の実験音楽シーンへと飛躍したSlikbackの交差点から生まれた「Kixa」は、クラブで爆発的に盛り上がるフロアバンガーというよりも、リスナーの感覚を直接揺さぶる音響体験に近い。Slikbackが語った“スパーク”という言葉どおり、二人の創造性が火花を散らして交わったこの楽曲は、2025年のエレクトロニック・シーンを象徴する出来事として記憶されるだろう。