UKダンスミュージックシーンを代表する兄弟デュオDisclosureが、R&Bシーンで今もっとも勢いのあるシンガーLeon Thomasとタッグを組んだ最新コラボレーション「Deeper」をリリースした。
Disclosureは、ガイ&ハワード・ローレンス兄弟によるロンドン発のエレクトロニック・デュオ。2013年のデビュー・アルバム『Settle』で一気に世界的ブレイクを果たし、UKガラージ、2ステップ、ハウスの要素を取り入れたサウンドデザインで数々のヒット作を量産してきた。フロア感覚に根差したグルーヴ構築力はシーン随一。今年に入ってからもAnderson .Paakを迎えた「NO CAP」、Chris LakeとLeven Kaliとの「one2three」など話題作を連発し、近作ではよりダークでハードヒッティングな実験的アプローチにも踏み込みながら、現在進行形で進化を続けている存在だ。
一方のLeon Thomasは、俳優としてのキャリアを経て本格的に音楽シーンで頭角を現したR&Bシンガー/プロデューサー。アルバム『MUTT』が2026年グラミー賞で「年間最優秀アルバム」「最優秀R&Bアルバム」など複数部門にノミネートされ、R&Bシーンの次世代を担う存在として注目を集めている。
そんな両者がタッグを組んだ「Deeper」は、Disclosureの2ステップ由来のビート感と、Leon ThomasのメロウなR&Bヴォーカルが絶妙なバランスで交差するダンス・トラックだ。2ステップ特有の跳ねるビートに、重心の低いベースとアシッドなシンセが絡み合い、グルーヴはフロア仕様でありながら、同時にエモーショナルで高いリスニング性も備えている。Disclosureのシャープなダンスミュージック感覚と、Leon Thomasの滑らかでソウルフルなR&B表現が、ここで見事に結実している。歌詞はLeonとDisclosure、そしてCharli XCXやSam Smithらを手がけてきたBlake Slatkinの共作で、恋に落ち、抗えない引力に身を委ねていく心情が描かれている。
Disclosureは本作について次のようにコメントしている。
「偉大なLeon Thomasと一緒に作った『Deeper』。今年の彼の活躍は本当にすごいし、その評価は当然だと思う。彼をこの曲に迎えられて本当に興奮している。『MUTT』を聴いて連絡を取ったら、お互いにファン同士だったと知ってとても嬉しかった。彼の声がこのビートに完璧にはまるのは最初から分かっていた。その日に2曲ほど聴かせたけど、この曲が選ばれるのはすぐに明らかだったよ。面白い話だけど、このビートは長い間“Aquatic”って名前だったんだ。使っている音が泡立つようで、水中っぽかったからね。だから歌詞もそのテーマに沿って、LAで午後のうちに一気に書き上げた。Leonはスタジオでも怪物級で、リリックもプロダクションも本当にすごい。一緒にできたのは光栄だった。水中用ヘッドホンを用意して、海に潜りながら聴いてほしいね。楽しんで!」