キャリアのブレイクポイントとなったのは2020年。UKハウス名門レーベルのDefectedからリリースした「Deep End」はSNSを中心にバズを起こし、それ以降もSofi Tukkerとの「Sun Came Up」、そして彼のシグネチャースタイルとして多く認知されている女性ヴォーカルをフィーチャーした「Human」は全米ダンス・ラジオ・チャートで1位を獲得、5,000万回以上のストリーミングを記録し、一躍彼の名前を有名にした。
自身の散らかったデスクトップ画面を見た友人からの「なんてカオスなんだ」という発言と、毎日のように繰り返される狂乱のパーティーと静寂に満ちたホテルの部屋を行き来する生活から名付けたというデビューアルバム『Comfort In Chaos』は全12曲収録。近年のヒット曲群や自身のルーツであるシカゴ・ハウスをベースに、Techno、GarageやDrum & Bassなどの要素を取り入れた彼の歴史と今のシーンのムードを堪能する事ができる1枚に仕上がっている。
もちろん彼の名を不動のものにした2023年のHYALAとの「Where You Are」も収められている。この楽曲はその年の「フェスで最もプレイされた10曲」にも入るほどの大ヒットを記録し、Zeddによるリミックスをリリース。前アメリカ大統領バラク・オバマの年間ベストソング・プレイリストにも選出された。他にも抜群の相性を誇るHAYLAとの「Where You Are 第2章」とも呼べる今年頭に発表したアンセム「Shiver」、憧れの存在とも語っていたKaskadeとの「Resonate」、さらに昨今のドラムンベース流行と見事にリンクしヒットを記録中のSub Focusとの「Go Back」といった人気曲も収録。
また新録曲も2017年のハウス・クラシック=CamelPhat「Cola」のヴォーカルで知られるElderbrookとの「Give Me Anything」、UKで人気のダンス〜ポップを行き来するシンガー・コレクティブLoud LDNクルーのvenbeeとの流麗なDrum & Bassチューン「palm of my hands」など、自身がこのアルバムを「ひとつの長い旅」と語るだけあって様々な情景を想起させる。