Photo by ISOxo’s Instagram
NEW RELEASE

Skrillex、ISOxoと共に“原点回帰”のブロステップで刻む新たなフェーズ

Skrillex, ISOxo - Fuze

Skrillexが次世代ベースミュージックの旗手ISOxoとタッグを組み、新曲「Fuze」をリリースした。幻想的な導入から一転、容赦なく叩きつける破壊的ドロップへ雪崩れ込む本作は、ブロステップのルーツへ回帰した強烈な狼煙となっている。


Skrillexは、2010年代のダンスミュージックを語るうえで欠かせない存在だ。とくに2010年の「Scary Monsters and Nice Sprites」は、ブロステップの方向性を決定づけ、以降のシーンに大きな影響を与えた1曲として知られている。その後もヒットとジャンル越境を繰り返し、常にダンスミュージックの中心を走り続けてきた。今年4月にはダブステップ回帰を示す全34曲入りの大作アルバム『F*ck U Skrillex You Think Ur Andy Warhol But Ur Not! <3』を発表し、10月にはChris Lakeとの「La Noche」でテックハウスとベースハウスを融合させたサウンドデザインを提示している。


・Skrillex – Scary Monsters And Nice Sprites


一方のISOxoは、ハイブリッドなベースサウンドと鋭いサウンドデザインで頭角を現した新鋭だ。アジアン・カルチャーを発信するコレクティブ〈88rising〉にも所属し、次世代のヘッドライナー候補として注目を集めている。2024年にはKnock2とのユニットISOKNOCKとしてULTRA JAPANに出演し、その勢いを証明。10月には地元サンディエゴで初の主催フェス〈Niteharts Festival〉を開催し、SkrillexとのB2Bセットで大きな話題を呼んだ。


そんな2組が手がけた「Fuze」は、Skrillexの代名詞であるブロステップを軸に、ハイブリッドベースのエッセンスを取り込んだトラックだ。静けさに包まれたピアノとアンビエントな質感の導入から幕を開け、ドロップ直前で一気に緊張を張り詰めさせる展開。そこから落差をつけて叩きつけられるドロップは、ブロステップの“衝撃”をまざまざと呼び起こす凶暴な音像となっている。
象徴的なのが、Skrillexの代表曲「Scary Monsters and Nice Sprites」で使用された声ネタ「Yes!! Oh My Gosh!!」。さらに、アニメ『デッドマン・ワンダーランド』のセリフ「死んでる暇なんかねえんだよ!」も引用されており、暴れるグルーヴに切れ味を与えるアクセントとして機能している。攻撃的なシンセと鋭利なサウンドデザインが重なり合うことで、ブロステップの衝撃を2025年仕様でアップデートしたサウンドだ。
なお今作は、Niteharts Festivalで披露された両者のB2Bセットでもオープニングを飾り、会場の熱量を一気に引き上げた象徴的な1曲として強い印象を刻んだ。


 
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Skrillexは11月12日(水)、神戸ワールド記念ホールで来日公演を実施。共演するDylan Brady(100 gecs)はCharli XCXやRico Nastyの楽曲も手がけ、『Quest for Fire』にも参加した鬼才。Skrillexの“現在進行形”を体感する絶好の機会となりそうだ。

■ 来日公演の詳細は下記の記事でチェック