
- NEW RELEASE
salute、コーチェラで話題沸騰のUKガラージ×アフロビーツ新曲を発表
salute – gbesoke (feat. Peter Xan)
salute - double luxury
マンチェスターを拠点に活動するプロデューサー/DJ、salute(サルート)が新曲「double luxury」を発表した。
'double luxury' is out now on @fabriclondon >
— salute (@saluteAUT) August 27, 2025
fabric presents: salute is out on 10/10.
stream: https://t.co/u4F3OziEDR pic.twitter.com/3fXwYW1nfy
今作は、ハウスを基盤にした約4分のクラブ・トラックとなっている。
ループ感のあるサンプルを軸に、厚みのあるコードと透明感のあるシンセが重なり、低くうねるベースラインとタイトなドラムが全体を引き締める。
また、要所で挿し込まれる歪んだボーカルサンプルは幻想的な質感を与え、楽曲に没入感を加えている。
シンプルな構成ながら反復によって自然と高揚感が積み重なっていくのが特徴で、クラシカルなハウスの温もりとモダンなプロダクションが絶妙に共存する仕上がりだ。
各メディアからは「ソウルフルなエネルギーと深いグルーヴ、陶酔的な音楽性を備えている」「美しいハウスとテクノの要素をブレンドした理想的なサウンド」「感情を揺さぶり、クラブフロアで確実に機能する」と高い評価を受けている。
(2枚目の動画で、実際に現場でプレイされる様子が確認できる)
これまでsaluteはRina Sawayamaやpiri、なかむらみなみなど多彩なヴォーカリストやMCを迎え、エモーショナルかつメロディアスな作風でダンス・シーンにとどまらずポップフィールドにもアプローチしてきた。そうしたスタイルに対し、今作ではDJ的な視点を強く意識し、彼が歩んできたクラブカルチャーのルーツを色濃く映し出している点が特徴的だ。fabricシリーズへの参加がその方向性を決定づけたといえるだろう。
ここで、fabricについて簡単に説明しよう..
fabricは2000年の創設以来、世界中のDJやリスナーから“聖地”として支持され続けてきたロンドンの老舗クラブ。そのクラブが展開する「fabric mixシリーズ」は、アーティスト自身のルーツやスタイルを、選曲やミックスを通して提示する企画として知られている。
テクノやハウスを中心とした『fabric シリーズ』は20年以上の歴史を持ち、Adam Beyer、Carl Craig、John Digweed、Ricardo Villalobos、Nina KravizといったトップDJたちが名を連ねてきた。また、同時期に展開された『Fabricliveシリーズ』では、Diplo、Four Tet、A-Trak、Ben UFO、LTJ Bukemらが登場。UKベースやドラムンベース、ダブステップ、グライムなど、ジャンル横断的にシーンを切り取ってきた。
両シリーズは2001年から2018年まで続き、100作をもって一区切りを迎えた。
その後、2019年に始動した新シリーズ『fabric presents』は、四半期ごとのリリースでアーティストの個性や選曲トレンドをより前面に押し出す形へと進化した。
Bonoboを皮切りに、Kölsch、The Martinez Brothers、Amelie Lens、Chase & Status、Overmono、TSHA、Shygirl、The Streets、Confidence Man、Laurent Garnierなど、ベテランから新鋭まで幅広いラインナップが参加している。
ひとつ言えるのは、このfabricシリーズに抜擢されること自体が、世界中のクラブシーンにおける信頼と評価、そしてアーティストとしてのキャリアを証明することにほかならない。
fabric presents: salute tracklist pic.twitter.com/b3AkEjaUFx
— salute (@saluteAUT) August 27, 2025
ウィーンで育ったsaluteは10代から音楽制作を始め、UKガラージやハウスをルーツにエモーショナルでメロディックな楽曲を発表。UKへ拠点を移してからはクラブやフェス出演を重ね、2023年のデビューアルバム『TRUE MAGIC』ではUKダンスチャート5位を記録し、国際的な評価を確立した。「double luxury」はその延長線上にありつつも、より自身のクラブカルチャーへのルーツを意識した彼らしい作家性を示す楽曲として、次のステージへの序章を感じさせる。