John Summit Yotube
NEW RELEASE

John Summit, Tiestoによるトランスの金字塔「Silence」を現代にアップデート

Delerium - Silence (John Summit Remix)

アメリカ・シカゴ出身の DJ /プロデューサ John Summit (ジョン・サミット)がDelerium (デレリアム)「Silence」の最新リミックスを発表した。



オリジナルは1999年にカナダのニューエイジ・アンビエント・エレクトロニック・ユニットDeleriumと、神秘的な歌声で知られる伝説のシンガー Sarah McLachlanが発表した、グレゴリアン聖歌を交えた神秘的なアンビエント楽曲だ。


発売以降、その幽玄で美しい世界観とメロディが支持され様々なリミックスがリリース。長らくクラブ・アンセムとして愛されてきた1曲でもある。中でも2000年にリリースされたTiestoによるリミックス・バージョンは、スピリチュアルでありながら高揚感に満ちたサウンドでトランスという垣根を超えた大ヒットを記録。Mixmag誌の読者投票による「ダンスミュージック史上最も偉大な50曲」にも選ばれ、歴史を超えて今なお世界のダンスフロアでプレイされる「ダンスミュージックの殿堂」へと押し上げた名曲でもある。


そんな名曲をSummitは、Tiestoが築いた壮大なエモーションと神秘性を受け継ぎながら現行テック/メロディックハウスの文脈で再構築。Sarah McLachlanの浮遊感あるボーカルはしっかりと残しつつ、硬質なリズム隊と強力なベース、そして呪術的に反復するシンセでフロアユースに仕上げ、楽曲の持つ静寂さとフロアを爆発させるパワーのコントラストを見事に演出した。特に最後のドロップ直前のブレイクでは、オーディエンスが一瞬息を飲むような緊張感を生み出し、そこからフィナーレに向かうドロップがより一層の熱狂を引き起こす。このリミックスはSummitが2024年に行ったマディソン・スクエア・ガーデン公演で初披露され、以後彼のセットのハイライトとして定着。リリースが期待されていた1曲でもある。


ここ数年、90年代〜2000年代初頭のクラブ〜トランス・アンセムをリミックスする動きが加速している。Faithless「Insomnia」や Robert Miles「Children」といったトラックが再評価され、Calvin Harrisは最新作「Blessings」で伝説のトランスDJ Chicaneへのオマージュとも取れるサウンドプロダクションで話題を集めている。そんな時流の中でトランスの殿堂でもある「Silence」は避けて通れない存在だろう。




John Summitはこれまでのキャリアにおいて人々を巻き込むエモーショナルな感情とグルーヴの両立をテーマに、出世作「Where You Are」を筆頭に数多くの楽曲を生み出してきた。またThe Temper Trapの名曲「Sweet Disposition」でのリミックスや今作で見せたオリジナルやTiesto Remixに対する深いリスペクトが感じられるアプローチにも定評がある。原曲の持つ余白や美しさ、物語性を大事にを残しながら、そこに自らのスタイルを丁寧に重ねていく。まさにクラシックのアップデートと呼べる職人技である。



Tiestoが灯し、John Summitが繋いだ名曲がいま再び現代のフロアに若い世代に向けて響く。懐かしさと新鮮さが交差する今年の代表リミックスとなるに違いない1曲だ。

John Summitは最近、米マイアミの老舗クラブ「Club Space」で披露した驚異の8時間セットの音源をSoundcloudで公開したばかり。


また2025年10月18日(土) 、米コロラドのフットボールスタジアム「Folsom Field」で、自身キャリア最大規模を誇る約5万人規模のヘッドライナー公演単独公演発表したばかり。今後も彼の活躍から目が離せない。