Mau Pはオランダはアムステルダム出身で、元々Maurice West名義でEDM全盛期のシーンで活躍して来た若き才能。W&Wのレーベル「Mainstage Music」と初契約したアーティストとして数々のBIG ROOMヒッを生み出して来た。中でも2006年の世界的大ヒット・ユーロ・ポップ=Cascada「Everytime We Touch」のHardwell & Maurice West Remixは今なおアンセムとしてプレイされている。
2022年より新たにMau P名義でTECH HOUSE〜HOUSEをリリースするとデビュー曲「Drugs from Amsterdam」がジャンルを超えるヒットを記録し一躍時の人に。以降も「Gimme That Bounce」「Your Mind Is Dirty」などリリース数は多くないものの1曲1曲のクオリティがシーンから評価され、Calvin Harris、Swedish House Mafia、Armadn Van Heldenなど大物アーティストのリミックスも手掛ける。コラボは2023年にAnyma率いるレーベル「Afterlife」からKevin de Vriesと共に手掛けた「Metro」がその年のベルギーのフェスTomorrowlandで「最もプレイされた10曲」に選ばれた。最新作「On Again」ではJay-Z、Travis Scott、Kanye West、Beyonceなど数々のビッグネームとの仕事でも知られる超ベテラン・プロデューサーMike Deanを共同制作に迎え、初めて自身がボーカルをとったことでも話題に。
この楽曲は今年のアメリカ最大級のフェス『Coachella 2024』で新しく設けられたエレクトロニック・ミュージックのステージ「Quasar」での両者のB2Bで初めて披露されたものだ。「Quasar」ではRÜFÜS DU SOLやMichael Bibi、Eric PrydzとAnymaのB2B、Honey DijonとGreen VelvetのB2B、Jamie xx x Floating Points x DaphniのB2Bなど他では観られない話題の組み合わせで話題を集めた。中でもDiploとMau Pの初となるB2Bは特に注目を集め、およそ4時間に渡るパフォーマンスの中でこの新曲をドロップ。ダークでソリッドなテック・ハウスにアメリカの人気ラッパー Gunnaの力強くダイナミックなフロウが絡み合ったトラックはファンを中心に話題を集めた。この楽曲は3月のマイアミ・ミュージック・ウィークでDiploから渡されたGunnaのアカペラを元にMau Pが初期バージョンを手掛け、最終的に4月のCoachellaで初披露に至ったというのだからそのスピード感に驚かされる。また共同プロデューサーにはベース・ミュージックのDJとしても人気のNITTIが参加。NITTIはParty Favorと共にハウス・ユニットSIDEPIECEとしても活躍し、「Higher Ground」初期作にしてDiploとのコラボとなった「On My Mind」はその年のグラミー賞にもノミネートされている。そんな現行ハウスシーンの注目アクトが結集した要注目の1曲となっている。