Calvin Harris
NEW RELEASE

Calvin Harris 2025年初新曲はカントリー × テクノの新境地

Calvin Harris - SMOKE THE PAIN AWAY

スコットランド出身のプロデューサー/DJのCalvin Harrisが2025年初となる新曲「SMOKE THE PAIN AWAY」をリリース。



今作は、2024年7月にリリースされ全世界のダンス・フロアの夏を彩ったEllie Gouldingとの大ヒット「Free」以来約8ヶ月ぶりとなる新曲。2023年の「Miracle」やSam Smithとの「Desire」で取り入れられたトランシーで壮大なサウンド・メイキングから一転、全編にカントリー・ミュージックを大胆に取り入れた意欲作で、リリース前週に自身のギター演奏とヴォーカルをティザー動画で披露し話題を集めていた。


アコースティック・ギターのアルペジオが印象的なイントロから名曲「Summer」などでも聞き馴染みある本人の歌声が絡んだ楽曲は、そこからハーモニカの音色が響くフック部分でテクノ・マナーの四つ打ちビートと重低音ベースサウンドがブレンドし、カントリーとテクノが見事に融合したユニークな楽曲に仕上がった。

カントリーと言えば、アメリカ発祥のジャンルとして知られ現在全米ビルボードチャートを席巻するなど新たなムーブメントを迎えている。さらに昨年Beyonceがカントリーコンセプトのアルバムをリリースしより幅広い世代に親しまれている。そんなカントリーをスコットランドで生まれ育ったCalvinが取り入れるとは誰も予想できなかったはずだ。

カントリーとダンスミュージックの融合といえば、2010年代にはAviciiの「Wake Me Up」という代表曲を忘れてはならない。最初フェスで披露された際には「カントリーを混ぜるなんて」などと揶揄されていたが、いざリリースされるとEDMのみならずポップス・シーン史にも残る名曲に。



以降もカントリーxダンス楽曲は安定した人気を誇り、2024年にAlessoがカントリーシンガーNate Smithとコラボした「I LIke It」、David Guettaが手掛けたShaboozeyの大ヒット「A Bar Song (Tipsy)」のリミックスなど多くのヒットが生まれている。



またCalvin HarrisはEDMスターで知られているが、EDMムーヴメントの中でもいち早くRihannaとの「This Is What You Came For」や「How Deep Is Your Love」でハウスを取り入れ大ヒットを記録。ソウル、ファンクに回帰し、Frank OceanやDua Lipaなどジャンルを超えた客演で話題を集めた『Funk Wav Bounces』シリーズや、昨今のレイヴ・リバイバルを予見したLove Regenerator名義を大ヒットさせるなど、クリエイティブな境界線を押し広げるプロデューサーとしての才能も一目置かれている。




そんな彼が2025年の新たな可能性として選んだのがカントリー、これがシーンにどういった影響を与えるのか。常にシーンの先を行くCalvin Harrisの今後の動向から目が離せない。

また今年の夏もイビサ島を代表するクラブ『Ushuaïa (ウシュアイア)』での金曜、火曜でのレジデントが決定している。