フランスのアンダーグラウンドテクノ界を代表するプロデューサーI Hate Modelsが、約3年ぶりとなる新作EP『Forever Melancholia』をリリース。
I Hate Modelsは、モダン・レイヴと呼ばれるインダストリアルなテクノ〜トランスでシーンを席巻する実力派アーティスト。
ハードテクノに加え、エレクトロ、ブレイクビーツ、トランスなど、幅広いスタイルを融合させている。2024年夏には、自身初となるBoiler Roomセットが公開され、そのアグレッシヴなプレイが話題を呼んでいる。なお、9月に渋谷・WOMBで来日公演を行っている。
3年の沈黙を破り、再びダンスフロアに感動と激しさをもたらす5曲入りのEPは、彼のメロディックでダークなインダストリアルサウンドをさらに進化させたもの。
「No heart is a stone unburned. Even the darkest soul must know of the light.(心に焼け跡を持たない者はいない。どんなに暗い魂でさえも光を知るべきだ)」という哲学的なテーマを掲げ、愛憎や光と闇の対比を音楽で表現する、アート的なアプローチをとっている。
EPは、ザラザラとしたベースと、まるで昔の恋人と電話をしているかのような儚げなボーカル、エモーショナルなストリングス・アレンジの対比がユニークな「For My People」でスタート。
タイトルトラック「Forever Melancholia」は、サイトランスの要素を内包した没入感の高い楽曲。激しいビートの背後に潜む感情的なストーリーテリングが楽しめる。
ラストトラック「Nostalgica」はトランスの要素を色濃く孕んだ1曲。過去への回想と希望が入り混じった浮遊感のあるサウンドでフィナーレを迎える。
激しいビートと独創的なテクノサウンドを保ちながらも、より多様で深みのある感情表現を融合させた今作は、I Hate Modelsの進化と変化を象徴する、新たな音楽的チャプターの幕開けとなっている。