UKドリル・シーンを代表するラッパー = Headie One(ヘディ・ワン)が最新アルバム『The Last One』をリリースし、収録曲「Make A W」にSkrillexが参加した。
Headie Oneは、南ロンドンを発祥とする貧困に苦しむ若い世代たちの声が反映されたダークで暴力的なリリシズムとグライム、トラップ、ヒップホップが融合したサウンドに極太なベースラインが印象的な「UKドリル」のシーンを中心に活躍。数々のミックステープを発表し続け、2019年の『Music x Road』、さらにグライム・シーンの重要人物Stormzyの「Audacity」に参加し注目を集める。2020年にはDrakeを迎えた「Only You Freestyle」で名を上げ、さらに亡き母親の名を冠したデビューアルバム『Edna』は初登場で全英No.1に輝き、UKを代表する存在となった。
■ Headie One, Drake – Only You Freestyle
今作では逆境を乗り越えようとするメッセージ性の高いリリックを、近年UKサウンドへ回帰しているSkrillex制作のUKドリルとジャージー・クラブを融合させた物憂げなビートに乗せた楽曲に仕上げている。参加アーティストは同じくUKグライムを代表する人気ラッパー = AJ Tracey。2019年にUKガラージのプロデューサー = Conductaと共にJorja Smithの「Wandering Romance」をサンプリングし制作した「Ladbroke Grove」が大ヒット・アンセム化。ダンスミュージック・シーンとも親和性の高いラッパーの1人だ。
■ AJ Tracey – Ladbroke Grove
そしてSkrillexの昨年の大ヒットアルバム『Don’t Get Too Close』で「Selecta」に参加していたBEAMが特徴的な歌声で楽曲の浮遊感を際立たせている。BEAMは80,90年代を中心に活躍していたダンスホール、ゴスペル・レゲエDJのPapa Sanを父に持ち、Justin Bieber、Beyonce、Metro Boominなど大物の作品に参加する実力派ラッパー/シンガー。またこの楽曲には昨年のSkrillexとFred again..によるクラブ・アンセム「Rumble」でラップを聞かせてくれたFlowdanも携わっている。