NEW RELEASE

Odd Mob × OMNOM「Coming Up (It’s Dare)」でGorillaz名曲を2025年フロアへアップデート

Odd Mob, OMNOM, HYPERBEAM - Coming Up (It's Dare)

Odd MobとOMNOM、そして彼らの共同プロジェクトHYPERBEAMが、新曲「Coming Up (It’s Dare)」をリリースした。



この楽曲の核となるのは、Gorillazの名曲「Dare」の象徴的なフレーズ“It’s coming up, it’s dare”。2005年、世界を席巻していたブラーのデーモン・アルバーンと、ヴィジュアル面を手がけるコミック・アーティストのジェイミー・ヒューレットによるバーチャル覆面プロジェクトのヒット曲として多くのリスナーの記憶に刻まれたこのフックを、Odd MobとOMNOMは現代のベースハウス〜テクノの文脈へ大胆に再構築。長らくクラブやフェスの現場で“ID”としてプレイされてきたこのトラックが、ついに正式リリースという形で解禁された。


サウンドの中心にあるのは、HYPERBEAM名義で二組が育ててきたモダンなハウス・グルーヴのエネルギーである。134BPMの鋭いテンポ、浮遊感を湛えたシンセ、太くタイトなベースライン、アタックの効いた容赦ないドラムワーク、そのすべてがフロアの熱量を最大化するために設計。ブレイクに差し込まれる「Dare」のフレーズでクラウドの興奮を一気に引き寄せ、懐かしさを喚起しながら、ドロップでは現行ベースハウスのグルーヴへと叩き落とす。この“ノスタルジー×革新性”のバランス感覚こそが本作の中毒性と即戦力トラックとしての強度を際立たせている。


Odd Mobはオーストラリア・ブリスベン出身のDJ/プロデューサーHarry Hopeによるプロジェクトで、もともとはデュオとして2013年に始動した。2014年には「Is It a Banger?」がオーストラリアのラジオtriple jの“Hottest 100”にランクインし早々に注目を獲得。その後ソロへ移行し、2022年の「Left to Right」が世界的なバイラルヒットとなった。



2023年以降は北米・オーストラリアを中心にツアーを広げ、テクノ〜レイヴ・リバイバルの潮流を牽引する存在となった。Sean Paul「Get Busy」の公式リワークではARIAゴールド認定と1億回超のストリーミングを達成し、その評価を一気にグローバル規模へと押し広げた。さらに2025年にはTiesto、Good boysとの「Won’t Be Possible」をヒットさせ、キャリアの中でも象徴的な1年を更新。今年はフェス出演で日本にも上陸し、その勢いを強く印象づけた。



OMNOMはロサンゼルスを拠点とし、Dirtybird、Insomniac、Confessionといった名門レーベルからのリリースで一気にシーンの注目を集めた。彼の作り出すサウンドは“whirlpool of weird(奇妙さの渦)”と評されるように、ベース、ハウス、テック、ボーカルサンプルを大胆に掛け合わせた独創性が際立っている。Odd Mobとのコラボ曲「Losing Control」はEDM、ハウス、テクノとジャンルを超えた大ヒットを記録し、HYPERBEAMプロジェクトの方向性を形づくった重要曲でもある。二人のアプローチが交わることで、HYPERBEAMにはジャンルを超えた実験精神とフロア直結の強度が同居するようになった。


こうした背景を持つ二人による今回のコラボレーションは、HYPERBEAMとして6作目の公式リリースにあたる。話題性だけでなく、プロジェクトの今と成熟したキャリアを示す象徴的な一曲となった。すでにトップDJのDom Dolla、Kaskade、Adam Beyer、Disco Linesなどジャンルを横断したサポートを獲得しており、リリース後のSNSでも「今年いちばん待っていた曲」といった反応が相次いだ。発売から日の浅い段階にもかかわらず、2025年冬のキラートラックとして強烈な存在感を放ち始めている。

Odd MobもOMNOMも、この秋は世界ツアーで各地を飛び回るスケジュールだ。とくにOdd Mobは、11月のワシントンD.C.公演、オースティンでのフェス出演を皮切りに、12月には香港、タイ、バリ、パース、ニュージーランド、オーストラリアへと走り抜け、年末にはアリゾナとサンフランシスコでのカウントダウン公演が控えている。世界各地の巨大フロアで、Gorillaz「Dare」の記憶を2025年のダンスフロアへと昇華させた「Coming Up (It’s Dare)」が鳴り響くことだろう。