「ULTRA JAPAN」へ2年連続の出演に続いて、今年はまもなく開催の「Summer Sonic 2016」で来日するアレッソ(Alesso)。昨年、野外スタジアムを大揺れさせたゼッドを超える熱狂と興奮を生み出してくれるのか!
大いに期待のかかる来日直前のアレッソ本人に、スウェーデンのホームスタジオから電話で独占インタビュー!
日本のEDMシーンから楽曲制作について、そして髪のお手入れ法まで直撃しちゃいました!
——日本のEDMシーンは欧米に比べるとまだまだ未熟なところもありますが、ここ数年間に何度か来日する中で変化は感じていますか?
そうだね、明らかに巨大に成長してきたのは確かだよね。僕は世界各国を飛び回っているけれど、日本のシーンの盛り上がりは僕自身にとっても新鮮だし、刺激になるよ。
——たとえば「コーチェラ」や「サマソニ」と「ULTRA」では、オーディエンスのタイプも違っていると思うのですが、そういったことも意識してセットを組みますか?
オーディエンスを観て、ちゃんと把握することは大切だよね。
僕が思うに、オーディエンスには、みんなが望む通りのショーを披露すると同時に、予期せぬサプライズを与えてあげることも大切じゃないのかな。
——普段はどういうプロセスで楽曲制作をしていますか?
僕の頭の中にアイデアがあったり、共作者から刺激を受けたり、もしくは共作者に刺激を与えたり…いつも決まったパターンがあるわけじゃなくて、プロセスは毎回違っているよ。
でも常に心を開いて、新しいことに挑戦しなきゃと思っている。“コレだ!”と思った方向に迷わず突き進むこと。“こういうサウンドにしなきゃ”とか考えて既成の枠にはまることはないように心がけている。
——シンガーを選ぶ基準というのは?
僕の方から声を掛けることもあれば、向こうから掛けてくれることもある。
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たとえば最新シングル“I Wanna Know”に参加してくれたニコ&ヴィンスとは、ちょうどお互いに両者とも望んでいた感じだった。僕のマネージャーが彼らに打診したら、ふたつ返事でOKしてくれたんだ。翌月にはスタジオ入りしていたよ。
——大ヒット曲“Heroes (We Could Be)”は何度聴いても飽きない多くの人から愛されるアンセムですが、あの曲を超えなきゃといったプレッシャーは?
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どうもありがとう!(笑) でもプレッシャーというより“もっと良い曲を書きたい”っていう向上心のほうが強いかな。ソングライターとして、プロデューサーとして、そう思うんだ。
でも、また“Heroes (We Could Be)”のような曲を作りたいかっていうと、そうは思わない。
あれとは違うサウンドを作りたいよね。そしてファンから支持もされたい。それが目標かな。
——“Cool”ではカイリー・ミノーグの“Get Outta My Way”をサンプリングしていましたが、あのアイデアはどこから?
ずっと前からカイリーのあの曲が大好きだったんだ。特にピアノのコード進行を気に入っていて、サンプリングはしてあった。
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で、ある時、あんな雰囲気の曲を作りたいなと考えながらフト思ったんだ。普段はあまりサンプリングしないけど、“あれをそのまま使ったらどうかな?”ってね。
似た曲を作るより、オリジナルをサンプリングしちゃおうって。さっそくコンタクトしてみたら、先方も快諾してくれた。
あの曲は、言うならば原曲に対するトリビュートみたいな感じかな。そういう気持ちが込められている。
——アルバム『Forever』には、どういったコンセプトがありますか?
ポップをはじめ、いろんなスタイルを網羅しつつ、でもダンスミュージックってところにこだわりたかった。
僕のやってきたことの集大成でもあり、ファンのみんなが長い間待ち望んでくれていた音楽を、ようやく届けることができた。
『Forever』というアルバムを完成させたのは、僕自身にとっても大きな成果だったし、ネクストレベルに達した気がしたよ。
——今後は、どんなサウンドに変化していきそうですか?
ダンスミュージックであるのは間違いないよ。でも違ったサウンドになると思う。
——飛行機の中では絶対に仕事をしないそうですが。
そうなんだ、飛行機の中ではインスピレーションを受けないんだ。短距離じゃなくて、10時間とかの長距離の飛行機の話だよ。たいてい疲れ切っているし、いいアイデアが湧くことはまずないね。
——健康面で気づかっていることは?
いつも旅しているし、時差ボケはあるし、デッドラインに追われたり、スタジオセッションがあったりで、エクササイズする時間が、なかなかないよ。
でも食べ物に気を使っていたり、なるべくジムには行くようにしている。というか、ジムに行くかなくても、エクササイズすればいいってことだけどさ(笑)。
——ファッションにも気を使っていますよね?
まあ、趣味かな(笑)。オシャレするのが好きだから。スニーカーとか、けっこう拘っているよ。
——自分でクロージングラインを展開したりは?
いや、それはないかな。時々、ジャケットやTシャツを作って販売したりもするけれど、それはファンのためって感じかな。お金のためじゃない。
——ついでに髪の毛についてなんですが、すごくツヤツヤしていてキレイじゃないですか。何か特別にケアしていたり?
アハハハ! 照れちゃうな〜〜。実際、けっこうケアはしてるんだよね(笑)。
両親から受け継いだ髪だから、彼らには感謝しているよ。
でも、すごく量が多くて硬い髪質だから、特別なシャンプーを使っているよ(笑)。といっても、ビックリするような代物じゃないよ。
あと世界一素晴らしいヘアドレッサーがLAにいるんだ。僕の髪について熟知している彼女のおかげも大きいよ。その3つの要因が秘訣だね(笑)。
——去年の「ULTRA JAPAN」では、アフターショーでヒップホップのDJセットをプレイしましたよね?
そうそう(笑)。僕はいろんなタイプの音楽に興味を持っているからね。中でも特にダンスミュージックに特別な思い入れを持っているのは間違いないけれど…。
あの夜は、いつもはプレイしない音楽をやってみようって遊び心でやったんだ。すごく楽しかったよ(笑)。
——サマーソニックでは、どんなセットが期待できそうですか?
今年のツアーは、これまでのとは違っているし、新しい試みもいろいろ用意している。
たっぷり時間をかけて準備してきたよ。期待に応える素晴らしいものにするから、ぜひとも楽しみにしていてほしいな!
Alesso
Forever
Universal International
www.universal-music.co.jp/alesso/
Text by Hisashi Murakami