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NOTD インタビュー特集:新たなフェーズへ、そして日本ツアーへの想い

東京、大阪、京都、名古屋の4都市で開催される2度目の日本ツアーは4/15からスタート

2023年に初来日ツアーを果たし、翌24年には「フジロックフェスティバル」に出演。ここ日本でも根強いファンを持つスウェーデン出身の NOTD (ノーテッド)。

So Close」「AM:PM」などのヒット曲からEd Sheeran、Rihannaのオフィシャル・リミックスを手掛けてきた彼らが、新たなフェーズとして発表した最新作『Digital Notes (EP) 』、そして間もなく開催される日本4都市を巡るツアーへの想いについて、EDMMAXX編集部よりTJOとDJ YU-KIがインタビューを敢行。




TJO: 2023年の1回目のジャパン・ツアーと昨年7月に開催された『FUJI ROCK FESTIVAL ’24』で大成功を収めたお二人に伺います。日本のファンについて、率直にどのような印象をお持ちでしょうか?

Tobi (NOTD) : 毎回ツアーで日本を訪れるたびに感じるけど、日本のファンのエネルギーは本当にすごいんだ。 みんな一緒になって歌ってくれるし、Liveをしていて心から楽しめるんだ。 これまで何回か日本に来ているけど、日本のファンの愛はやっぱり別格。 またみんなの前でパフォーマンスできるのが楽しみで仕方ないよ。Live当日まであと数週間なので、本当に本当に楽しみにしてます。





TJO: 3月14日にリリースしたNEW EP『Digital Notes』の全体的なコンセプトについて教えていただけますか?

Sam(NOTD) : タイトルの『Digital Notes』は、今は僕とTobiが同じ場所に住んでなくて、前みたいに一緒の空間で曲を作るんじゃなく、オンラインで曲作りをしてる感じがすごく反映されてるんだよね。
 それに、僕たちの曲作りは基本的に全部コンピュータの中で完結してるから、そこもすごく表してると思う。 実は、楽曲で共演してるアーティストとも、曲を作ってる過程では直接会ってなくて、完成してから初めて会うことも多いんだよね。そういうユニークな環境で音楽を作っていることも、タイトルに反映されてるかな。
音楽的な部分で言うと、今回のEPはこれまでの作品よりもダンサブルな仕上がりにしようと思って作ったんだ。 最近DJとしてパフォーマンスする機会が増えてきたから、セットの中で披露しやすくて、みんなが踊ってくれるような曲をたくさん作りたいなと思ってたんだよね。



TJO: NOTDのシグネチャーとも言えるエモーショナルなサウンドが人気の理由の一つだと思います。楽曲のメロディーや、ボーカルのトップラインを制作する上で最初からエモーショナルなサウンドにするように意識はしていますか? それとも曲を制作していく過程で、自分達のパッションから生まれるものが、いわゆるエモーショナルなものに勝手に変化しているイメージですか?

Sam(NOTD) : どっちもあるかな。けど、なんでこういうサウンドで出来上がるかを説明するならば、僕たちが曲を作ろうってなった時に、僕がプロデューサーとしてTobiに提案するものがエモーショナルなものが多いからかもね。 逆に、Tobiはそのエモーショナルな部分にエネルギーを加えてくれることで、僕たちのサウンドが完成するんだ。




YU-KI: 今回リリースしたEPのリード曲「Crash」に込めた思いや、楽曲のコンセプトについて教えてください。 また、EPのジャケットには携帯電話のデザインが採用され、収録曲のタイトルにも「Lover Online」「I Just Missed A Call」「WIFI」などデジタルな繋がりを感じさせるワードが散りばめられています。こうした要素と「Crash」とのつながりなどあればお聞かせください。

Sam(NOTD) : 「Crash」に関しては、深いメッセージを込めたというよりも、参加したメンバーたちと「とにかく楽しい曲を作ろう!」っていう気持ちで作ったんだ。 EPのジャケットについては、デザインされたそれぞれのモチーフが収録曲を表しているよ。 ハートは「Another Life」、携帯電話は「I Just Missed A Call」、コンピュータは「Lover Online」って感じで、それぞれの曲を象徴するものをちょっとオールドスクールな雰囲気でデザインしたのが今回のアイディアなんだ。

■NOTD – Crash



YU-KI: 収録曲の「Lover Online」では、日本でも大人気の曲「AM:PM」で共演したシンガーソングライター”Maia Wright”と再び共演し、抜群の相性を見せているように思います。再びタッグを組むきっかけや、楽曲にまつわるエピソードがあれば教えてください。 また、「AM:PM」から「Lover Online」は両曲ともに恋愛事情を歌っていますが、実は隠された2曲の関連性やテーマがあったら教えてください。



Tobi (NOTD) : Maiaとは本当に長い付き合いで、これまで数え切れないほどセッションを重ねてきたなんだ。 素晴らしいソングライターであり、何より彼女の声が最高。 才能あふれる彼女と冗談を言い合いながら一緒に作る時間はいつも楽しいんだよね。 そんなセッションの中で生まれたのが「AM:PM」同じように「Lover Online」も自然な流れでセッションして、今回も最高の作品ができた。 特別なエピソードがあったわけじゃなくて、僕たちは恋愛をテーマに曲を書くことが多いから、いつも通り自然に生まれた1曲なんだ。

■ NOTD ft. Maia Wright – Lover Online



YU-KI: 昨年「Bruce Wayne」をリリースした際に、”NOTDサウンドが進化している”とお話しされていました。 具体的にはどのような変化を感じていますか?



Sam(NOTD) : 少し前の僕たちは、楽曲の中に生楽器を積極的に取り入れたりして、いろいろ試していた時期だったんだ。 ロックバンドとのコラボレーションもたくさんやっていたしね。
今回リリースした作品に関しては、その時期からもっと遡って、もっとダンスミュージック寄りだった最初の頃のNOTDサウンドに立ち返っているんだ。 もちろん、ただ単に昔に戻ったわけじゃなくて、サウンドはしっかりと進化しているんだ。 なぜなら、現在のダンスミュージック自体が、僕たちが音楽を始めた2017年のものとは全然違うからね。 今のダンスミュージックを僕たちなりに表現した形で進化していると感じているんだ。

■ NOTD & INJI – Bruce Wayne



TJO: シンガーソングライターの”Oaks”とタッグを組んだ「Another Life」では、ハイパーポップの要素を取り入れたBPMの速い曲となっていていたことに新鮮さを感じました。今後、楽曲を制作していくビジョンについてもお聞かせいただけますか?



Sam(NOTD) : 「Another Life」を制作する上で、すごく参考にした人がいて、それが”Porter Robinson”なんだ。
元々すごく大好きなアーティストの一人なんだけど、特にこの曲のフック後のドロップ部分とかは、彼の音楽に大きく影響されてるんだ。 実際、この曲を作ってみて、今後もっと色んなことを試して、実験していきたいなって思ったんだ。

■ NOTD, Oaks – Another Life



ー ここからは大阪、名古屋、東京、京都の4都市を周る2度目のツアーについて話を伺ってみました。



『NOTD – THE DIGITAL NOTES TOUR -』
大阪:2025年4月15日(火)GORILLA HALL OSAKA
名古屋:2025年4月16日(水)THE BOTTOM LINE
東京:2025年4月18日(金)Zepp Shinjuku (TOKYO)
京都:2025年4月19日(土)WORLD KYOTO(オールナイト公演)

ライブ、チケット購入に関する詳細は下記ツアー特設サイトをチェック
https://smash-jpn.com/live/?id=4358

TJO: 2度目の日本ツアーにあたり、前回とは気持ちの面も大きく違うと思います。今回のツアーにあたりズバリ意気込みを教えてください。

Tobi (NOTD) : とにかくめちゃくちゃ楽しみにしてるよ! 僕もSamも、今回日本で披露するセットを完璧に仕上げるために、たくさん準備してきたんだ。新曲も日本で初めてプレイするものばかりだしね。 日本でのライブは本当に盛り上がるから楽しいし、日本のファンのみんなに会えるのが楽しみだよ。


YU-KI: NOTDのライブパフォーマンスといえば、DJに加えギターやドラムパッドなどを取り入れたスタイルが魅力の一つですが、今回の来日公演では何か前回のパフォーマンスでは見せられなかったパフォーマンスや仕掛けはありますか?

Tobi (NOTD) : ドラムパッドをサンプラーとして使って、その場でいろんなサンプリング音源を流すっていうスタイルは、日本ではまだあまりやってないかもしれないから、今回は間違いなくそれを持ち込もうと思ってるよ。


TJO: 今回のツアーは、東京、大阪、名古屋、京都の4都市での公演を控えています。すでに前回の来日時に訪れたことがある都市もあると思いますが、この都市で何か思い出深いエピソードなどあれば教えてください。

Tobi (NOTD) : 前回、日本に来た時は夏真っ盛りで、めちゃくちゃ暑くて湿気もあって大変だったから、「もうこれは海に行くしかない!」と思って、電車に乗って逗子に行ったんだ。 そこで1日中海に入ったりして、すごく楽しかった思い出があるんだ。だから、都市だけじゃなくて、もっと日本のいろんな面を見てみたいなって思ってるよ。





ー 最後に少しファンが気になる質問を

YU-KI: 最近、注目しているジャンルはありますか? また、ジャンルを問わず注目してるアーティストを教えてください。

Sam: 音楽を聞く時は、自分たちのサウンドぽいものを必ずしも聴くわけじゃなくて、色々なものを幅広く聴いているんだよね。
The 1975”はもともと大好きだし、今も大好きだから聴いているね。ロックのアーティストを聴くことが多いけど、ダンスミュージックのジャンルだと、やっぱり”Porter Robinson”がすごく大好きかな。

Tobi (NOTD) : 僕も同じで、自分たちが作っているサウンドの音楽を聴くというよりも、色々なものを幅広く聴いているね。”Dominic Fike”であったり、ダンスミュージックだと”Sammy Virji”かな。

TJO: 以前、”The 1975”のリミックスを作ってプレイしているのがとても新鮮でした。もし、好きなアーティストとコラボ出来るとしたら誰と組みたいですか?

Sam(NOTD) : Porter Robinsonとのコラボが実現したら、すごく嬉しいね。それに、The 1975やDuskusとも、きっとかっこいいものが生まれるんじゃないかなと思う。今回のEPでも、彼らからインスピレーションを受けているしね。


TJO: プライベートでハマってることは?

Sam(NOTD) : 本当にゲームが大好きで、とにかくずっとゲームをしてるよ。今は『Marvel Rivals』にハマっていて、ストーリー仕立てのゲームも好きだから『The Last of Us』もお気に入りなんだ。あと、もうすぐ発売される『Split Fiction』も、すでにカルト的な人気があって楽しみにしてるよ。


Tobi (NOTD) : 僕もゲームが大好きで、『マインクラフト』は結構やってるね。『Marvel Rivals』もハマってるし、『Split Fiction』の発売も待ち遠しい。でも、外に出て探索したり、ワークアウトするのも好き
なんだよね。

TJO: 最後に、日本のファンへのメッセージをお願いします。

Tobi (NOTD) : 日本のみんな、What’s up!NOTDだよ!NEW EPがリリースされたから、ぜひ聴いてほしい!日本ツアーでみんなに会えるのを楽しみにしてるよ。いつも応援ありがとう!

Sam(NOTD) : 今回のツアーには僕は行けないんだけど、日本は本当に大好きな国だから、近いうちにまた必ず行きたいと思ってるよ。新しいEPもぜひチェックしてね!

NOTD Official Site
https://www.notdmusic.com/
https://www.universal-music.co.jp/notd/