NEW RELEASE

Z世代最後のカリスマ glaive & ericdoa 苦悩と成長が入り混じるHYPERPOPをリリース ::)

glaive & ericdoa – throw it up ::)

世界が混沌としたパンデミックの始まりと共に音楽キャリアをスタートさせたglaive(グレイブ)とericdoa(エリックディーオーエー)。
彼らがsoundcloudで発表したインディー時代の楽曲は瞬く間にZ世代(インターネット世代)から多くの指示を獲得し、あっという間に界隈のカリスマになったのは記憶に新しい。

当時、そんな新たな世代を取り込むべきユニバーサル・ミュージック・グループ内のレーベル「インタースコープ」がいち早く目をつけ、両者をすぐさま契約したのも実にアメリカらしく、夢のある話だった。(現在はインディ-)
また、彼らはZ世代としては最後の世代であり、どっちかと言うとアルファ世代に最も近い存在でもある。
ゆえにどちらの感覚も持ち合わせる狭間世代でもある。

Z世代 >> 1990年代中盤〜2000年代
アルファ世代 >> 2010年から2024年頃までに生まれる世代

今作はそんな少年達が大人になり、音楽を「職業」にし大きな組織に属した時に感じる窮屈さみたいな感情が爆発してるんですよ。
売れる作品を生み出さなきゃいけないというプレッシャーから生まれる様々な苦悩や葛藤、絶望から自殺願望、、そして自分が生き残るために身につけた「成長」という名の希望が詰まった本当に純粋な1曲でもある。

glaive & ericdoa – throw it up


タイトルに込められた「Throw it up」(訳:吐き出せ!!)は、実に若者らしいシンプルなフックであり、それを押し出してくれるエモすぎるメロディーラインにシンプルに若者が心酔するのも納得な1曲となっている。

今回、Z世代〜アルファ世代の特徴をもう1つご紹介しよう。
彼らは、いい所だけを切り取った「ハイライト」のみをインターネット内で見る世代でもある。日本でも様々なSNSや動画サイトが存在する中で、いち早く答えに辿り着こうとするのも彼らの世代の特徴であり常識でもあるのだ。これは決して悪い意味ではなく、PCの演算能力同様、、いち早く答えを導きだし、人生を豊かに合理的に生きるための術でもあるのだ。

なにが言いたいかと言うと、この世代の作る楽曲のタイムにも特徴があり、ほとんどの楽曲が2:00~3:00のショートタイムで構成されている。短いものでは1:00台の楽曲も数多くある。つまり、、短い時間の中で全てのパーツが「ハイライト」であり主役であるのだ。

今回リリースとなったericdoaのEPも実に6曲入りながらEP全体のタイムはわずか14分ほどしかないのも実に興味深い。



今年の10月にリリースとなったglaiveのアルバムに関しては3:00以上の曲は存在していない。



楽曲自体は短いが、不思議とアルバム全体が単体の曲の集まりではなく、全てまとまった1曲に聴こえるのも彼らの作る世界感の魅力でもある。
是非ともその辺に刮目し、彼らが作る世界観を体感して欲しい。

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