Photo by Lewis Vorn
NEW RELEASE

UKガラージ新星salute ゲストにRina Sawayama、Disclosure、なかむらみなみを迎えた最新アルバムリリース

salute - TRUE MAGIC

オーストリアはウィーン出身で今はイギリスを拠点に活躍するDJ/プロデューサーのsalute(サルート)がデビューアルバムをリリース。



UK名門レーベル「Ninja Tune」からリリースされた本作は今やUKガラージ/2STEPシーンのみならず、その多幸感溢れる楽曲やDJプレイがSkrillex、Fred again..、Four Tetなどの大物DJを筆頭に、ダンスミュージック・シーン全体から大きな人気を集めているsaluteの集大成とも呼べる1枚に。参加アーティストもRina Sawayama、Disclosure、piri、Sam Gellaitry、Karma Kid、Empress Of、Lea Sen、LEILAH、そして日本からなかむらみなみと多様かつ豪華。両親が見ていたというVHSで録画した古い映像での日本車のカスタム=「JDM」カルチャーや日本車の広告からインスピレーションを得たというヴィジュアル・コンセプトは同時に音の要素としてもアルバムの世界観にスパイスを与えている。

車のエンジン音から始まるイントロ「start」から、この春にリリースされ、Spotifyが選ぶ「Best Songs of the Year So Far」にも選出されたRina Sawayamaとの「saving flowers」でアルバムはスタート。日本のフュージョンバンド = カシオペアの1979年の代表作「Asayake」のギターリフををサンプリングした事でも話題となった曲だ。Karma Kidが参加した「reason」は先行シングル「system」と並ぶ疾走感あるUKガラージのビートにインディー・ロック/ディスコ、さらにフレンチ・ハウス的アプローチを見事に融合させた1曲。Sam Gellaitryとの「maybe it’s u」はBPMを落ち着かせ、そのインディー・ディスコ感を強調し、アルバムの持つ表情の豊さに幅を持たせている。また2024年SNSを中心に大きなヒットとなったK-POPグループ= ILLITの「Magnetic」にもソングライターとして参加し、UKでも人気のシンガーpiriが参加した「luv stuck」が華を添える。中でもDisclosureとのコラボとなる「lift off!」は今年初めの新宿ZERO TOKYOでの来日時やDisclosure本人とB2Bを行ったコロンビアのSelected Sessionsでも披露されリリースが待ち望まれていた楽曲だ。


saluteは今作についてこう語っている-

「このアルバムではポップなアプローチをとってみたんだ。ソングライティングとコラボレーションにより重点を置いている。ダンス・ミュージックでは、すべて自分でやることに焦点が当てられがちだけど、自分のアイデアを発展させるために、周りのチームを巻き込みたかったんだ。本当に誇りに思っていることのひとつは、コラボレーターたちとの仕事がいかに有機的であるかということ。このアルバムには素晴らしい人たちが参加してくれているんだ。」

また日本からはMCのなかむらみなみが参加。EDM MAXXでは彼女から作品参加の経緯や楽曲について独自にコメントをもらった-

「ある日、saluteの来日DJであなたの曲(ITOA「Oh No ft.なかむらみなみ」)をかけてたよ!と多くの友達から連絡が来まして、行けばよかった〜!と悔しんでいたところ、salute本人から「次にNinja Tuneからリリースするアルバムに参加してくれないか?」とDMが来てもち!って感じで制作がはじまりました! 最初のトラックの名前が「Club Weapon」で、曲調もリリースされているバージョンよりハードハウスな感じだったので、バンガーを作れってことだなと一瞬で把握し、そこからandrew (TREKKIE TRAX)のスタジオでレコーディングし、トラックのブラッシュアップを重ね「go!」が完成しました。ちなみに、リリックに入ってる「salute K Kid なかむらみなみ」の「K Kid」は共同プロデューサーのKarma Kidさんの事です。実際にsaluteに会ったのは曲が完成した後のZERO TOKYOの来日時でした。楽屋で自ら私と私の友達たちにお酒を作ってくれて乾杯して、似たものを感じつつ、後日ゲーセンでマリオカートやプリクラで盛り上がりました。そんなsaluteと私のコラボ曲「go!」は、私は波に乗っていろんなとこへ行く!それも1人じゃなくてみんなで!お祭り(実際に私はお囃子の保存会の役員や指導員、神輿会の会員として参加しています)もパーティーもどっちも楽しすぎるから遊び足りない!お金もつい使いすぎちゃう!だから稼ぐ!これが私のライフスタイル!って感じの曲です!この曲を聴いて遊びまくってください!」


疾走感と多幸感に溢れた次世代のポップ・アルバム、そして2024年を代表する1枚を放った今後のsaluteの活躍も楽しみだ。