常夏ビーチを思わせるサウンドがなんとも気持ちいいトロピカルハウス。

ピアノやフルート、パーカッションといった生音を取り入れ、ゆったりとしたBPMで聴かせるこのトロピカルハウスですが、もともとはこのジャンルの中心人物のひとりであるトーマス・ジャック(Thomas Jack)がジョークで付けた名前がそのままジャンルとなり広まったとか。

そんなトロピカルハウスの代表的なアーティストと言えば、やはりカイゴ。

先日ファーストアルバム『Cloud Nine』をリリースし話題となりましたが、彼はもともとSoundCloudをはじめとしたストリーミングを中心に火がつき、その楽曲再生数はSpotify史上最速で10億再生を突破。

さらには地元ノルウェーでEDMアーティストとして初めてノーベル平和賞の記念式典でパフォーマンスを行うなど、今まさに注目のアーティストのひとりです。

ちなみに、彼の楽曲は2015年のマイアミ「Ultra Music Festival(UMF)」の公式アンセムにも選ばれていますね。

今回はそんな彼の楽曲をはじめ、これからの季節にぴったりのトロピカルハウスの代表曲10曲を紹介していきます!

Kygo – Firestone ft. Conrad Sewell




オーストラリア出身のコンラッド・シューエルをシンガーに迎えたこの曲はアメリカでゴールド・ディスク、ヨーロッパ各国でプラチナ・ディスクに認定される大ヒットに。

ちなみに、YouTubeではMVが2.5億回(!)再生とこちらも大人気。

サビにかけて繰り返される軽快なシンセリフがすごくキャッチーでいい感じ、これぞまさにトロピカル!な感じですが、昨年彼が出演したノーベル平和賞のパフォーマンスでは、カイゴ自身がピアノを演奏&オーケストラとともにこの楽曲を披露。
その壮大なサウンドが話題を呼びました。

Justin Bieber – What Do You Mean?




今年8月には3年ぶりの来日が決定! ジャックUの“Where Are Ü Now”の大ヒットでEDMファンにもお馴染みのジャスティン・ビーバーが昨年リリースしたこの曲は、エレクトロポップに接近したトロピカルハウス!

高揚感は抑えめのしっとりしたトラックがジャスティンの天性のヴォーカルを引き立てています。

セールス面でも全米シングルチャートなどで1位を獲得したほか、「MTV」「NME」「Spin」といったメディアが選んだ2015年のベストソングでもトップ10入り!

Thomas Jack – Rivers (feat. Nico & Vinz)




ノルウェーのデュオ:ニコ&ヴィンスを迎え、トロピカルハウスの名付け親、オーストラリアのプロデューサー:トーマス・ジャックが昨年リリースしたシングル。

爽やかなアコースティックギターと軽快なパーカッションは疾走感がありアップリフティング。

重層的なツインボーカルがかけあうように情感たっぷりに歌い上げています。

Duke Dumont – I Got U (Official video) ft. Jax Jones




2013年の全英1位のヒット“Need U (100%)”で一躍トッププロデューサーの仲間入りを果たしたハウスDJデューク・デュモンのヒット曲で、こちらもUKシングルチャートの1位に輝いたポップなハウストラックです。

反復されている女性ボーカルはどこかドリーミーかつメランコリックで中毒性があり、ハウスの多幸感と切なさが同居。

YouTubeのミュージックビデオは1億5000万回以上再生され、グラミー賞の最優秀ダンスレコーディング賞にノミネートされました。

Sam Feldt – Show Me Love (ft. Kimberly Anne)




名門Spinnin’ Recordsと契約したオランダの有望株サム・フェルトによる楽曲。

オリジナルはロビンSによる1990年発表のハウス・クラシックでこれまでもたびたびリミックスされてきましたが、サムが初めて聴いたハウスがこの曲なのだとか。

そんな思い出の楽曲を彼はピアノ〜パーカッション主体で落ち着いたトロピカルサウンドにリメイク。
鳥の鳴き声も使われ気分はまさに南国、チルアウトにぴったりな一曲に。

Alex Adair – Make Me Feel Better




SoundCloudで公開した音源が注目を集め、Spinnin’ Deepから正式リリースされるや否やデビュー・シングルながらUKチャート13位にランクイン。

繰り返し挿入されるボーカルと木琴の軽やかなリズムが特徴的で、一度聴いたら忘れられないサウンドです。

アレックスは早くも日本初のトロピカルハウスパーティ「Tropical Disco」で来日も決まっていますが、そこでもきっとプレイされそうですね。

Steve Aoki & Felix Jaehn – Can’t Go Home feat. Adam Lambert




お馴染みパーティ・モンスター:スティーヴ・アオキと“Ain’t Nobody”のヒットで知られるドイツのプロデューサー:フェリックス・イェーンのタッグが実現。

今年3月にリリースしたばかりの本作は、アオキのエネルギッシュなエレクトロサウンドとフェリックスらしい生音が炸裂したパワフルなトロピカルハウスに。

クイーンともコラボしたアダム・ランバートの力強くも繊細な歌声もマッチしていて、フェスでも大合唱が起こりそう。

Jason Derulo – Try Me ft. J.Lo & Matoma




ヒップホップ・レジェンド:ノトーリアスB.I.G.のリミックスをヒットさせたノルウェーの俊英マトマがジェイソン・デルーロ、ジェニファー・ロペスといった大物たちとコラボ。

豪華な2人のシンガーの歌声をメロディアスなサウンドで引き立てています。

ヨーロッパ各国でのチャート入りはもちろん、とくに北欧諸国でヒット。ノルウェーやスウェーデンでプラチナ・ディスクに認定されました。

SNBRN feat. Kerli – Raindrops




アメリカの音楽メディア「Billboard」が今年注目すべきアーティスト15人に選んだLA出身のプロデューサー、サンバーン。

彼がエストニア出身のフィメールアーティスト、ケルリをボーカルに迎えた楽曲で、トロピカル成分とプログレッシブハウスがバランスよく調和し昂揚感たっぷりな1曲に。
今夏のフェスシーズン、話題になりそうです。

Autograf – Metaphysical (feat. Janelle Kroll)




最後に紹介するのは、シカゴのトリオ:オートグラフが昨年リリースしたディープなナンバー。

重厚なベースにストリングスやシロフォン、パーカッションなどのオーガニックなサウンドが組み合わされ、暖かさがありながらも哀愁漂う感じが◎。

同郷シカゴの女性シンガー、ジャネル・クロールによるボーカルもエモーショナルで切なく、フェスの中でもサンセットタイムにぴったりハマりそう。

Text by EDM MAXX編集部(Pantai)