7月26日(金)〜28日(日)にかけて、新潟県の苗場スキー場で「FUJI ROCK FESTIVAL ’19(フジロック)」が開催。

台風の影響で途中悪天候に見舞われたものの、7月25日(木)に開催された前夜祭を含めると4日間で13万人が来場。

今年も大いに盛り上がりました!そんな「フジロック」のレポートをダンスアクト中心にお届けします。
green_b

Photo by Tsuyoshi Ikegami

まずは初日、RED MARQUEEでは夕方のトロ・イ・モワ、深夜のケイトラナダの胸熱ライヴ。

WHITE STAGEでは、かつてレディオヘッドとして本祭の大トリをつとめたこともあるトム・ヨークが、今回はトムヨーク トゥモローズ モダン ボクシーズとして登場。

音楽とビジュアルがリンクした壮大かつ刺激的なステージに、誰もが首ったけ。
thom_yorke_b

Photo by Taio Konishi

最大の盛り上がりはやはりGREEN STAGE。

今回初来日となるジャネール・モネイ、そして11年振りとなるELLEGARDENも大きな盛り上がりを見せていました。

でも、やっぱり圧巻だったのはこの日のヘッドライナー、ケミカル・ブラザーズ
chemical_brothers_a

Photo by Masanori Naruse

今年は待望の新作「No Geography」をリリースしただけに最初からその収録曲で……と思いきや、冒頭は前作「Born in the Echoes」収録の“GO”。

そして、新作からの“Free Yourself”へと繋いだかと思えば、今度は往年の名曲“Chemical Beats”。

さらには、あの特徴的な高笑いとともに再び新譜“MAH”へ。のっけから自由奔放、さすがケミカル! しかも、そんな新旧往復ビンタに大喜びのオーディエンスもさすがでした♪

その後も「Born in the Echoes」から“EML Ritual” 新作から“Got To Keep On”“Eve Of Destruction”などが流れるなか、やっぱり盛り上がったのはみんな大好き“Star Guitar”。

そして、ハイライトはヒア・ウィー・ゴー!でおなじみ“Hey Boy Hey Girl”。新作を軸にしながらもアンセムたっぷり(映像もとにかくド派手というか、やんちゃな感じがまたステキ!)。

ラストも“Galvanize”〜“Block Rockin’ Beats”。若者から往年のファンまで、みんな大満足のセットでした。
chemical_brothers_c

Photo by Masanori Naruse

2日目はなかなかの悪天候でコンディションは……とはいえ、そんなことにめげないのがフジロックのお客さん。

数多くのフロアで盛り上がる姿は感動的で……なかでも印象的だったのはGREEN STAGEのマーティン・ギャリックス、そしてシーア。

かなりの雨が吹き付けるなか、壮大なイントロでスタートしたマーティン・ギャリックスのDJセット。

“こんにちは・ジャパン!”のかけ声とともに勢いを増し、“Mistaken”や新曲“No Sleep”、“Take Me Home”など自身の楽曲を続々とプレイ。

曲がスイッチするごとにオーディエンスからは大歓声が沸き上がり、みんな過酷な環境もものともしません。
martin_garrix_c

Photo by Louis van Baar

そんなオーディエンスにプレゼントとばかりにヒット曲を次々に投下していたマーティンですが、なかでもアフロジャックとのビッグアンセム“Turn Up The Speakers”。

デュア・リパとの“Scared To Be Lonely”。今年リリースした“Summer Days”。そして“Animals”からの“Game Over”のマッシュアップにオーディエンスは大熱狂♪

ラストの“High On Life”でフロアは一体となっていました。
sia_b

Photo by Masanori Naruse

そして、トリのシーアもまさに豪雨。

正直、そんななかで初来日のステージというのはちょっと残念だと思っていたけれど、そんな思いを払拭するかのようなパフォーマンス。

ただただ白いステージに、シーアとダンサー、昨今のフェスからしてみればシンプルすぎるくらいのステージだったけど、そこで繰り広げられるパフォーマンスはもう芸術的というか、神秘的というか……シンプルなだけにより突き刺さるものがありました。

“Alive”からスタートし、“Big Girls Cry”や“Cheap Thrills”、“Move Your Body”といった彼女の代表作が続々と披露されるなか、大ブレイクの一端となったデヴィッド・ゲッタとの“Titanium”も(生“Titanium”はかなり貴重!)。

そして、最大のヒット曲“Chandelier”でハイライトを迎え、ラストは“The Greatest”。

降り続く雨に地面は最悪でしたがGREEN STAGEは絶えず超満員。

初登場にして、「フジロック」史上にも残るようなとても素晴らしいライヴでした。

また、この日は深夜もジョナス・ブルーアンナ・ルノーとダンスファン胸熱のラインナップで雨のなか盛り上がるRED MARQUEEもスゴかった!

怒濤の2日目が終わり、最終日になると天候も持ちかえし、この3日間で最もフェス日和な1日に。この日のGREEN STAGEは、ハイエイタス・カイヨーテやジェイソン・ムラーズ、トリのザ・キュアーとなんともジャンルレスな一方、WHITE STAGEにはKOHHやヴィンス・ステイプルスが登場。
james_blake_b

Photo by Masanori Naruse

そして、ラストはジェイムス・ブレイク

彼もまた今年のはじめに最新作「Assume Form」をリリースしただけに、そこからの楽曲を中心にしたセットで新たな世界観を披露。

彼が生み出すエモーショナルなサウンドにオーディエンスは酔いしれていました。

今年もいろいろあって、ときに過酷な「フジロック」でしたが、終わってみればそれもまたよしというか、すべて含めての「フジロック」。

そう思わせるだけの強度がある、素晴らしいフェスだなと改めて思いました。
green_c

Photo by 宇宙大使☆スター

そんな「フジロック」はすでに2020年の開催も決定しています。

例年7月末となっていますが、来年は東京オリンピックもあって2020年8月21日〜23日に開催決定。

果たして次回はどんなドラマが待ち受けているのか、早くも1年後が楽しみです。

FUJI ROCK FESTIVAL ’19
2019年7月26日(金)、27日(土)、28日(日)
苗場スキー場(新潟)
https://www.fujirockfestival.com


Text by EDM MAXX編集部
Photo by 宇宙大使☆スター